私のエスケープ

それでも絵が描きたい

10年以上経ったからこそ心に沁みる映画

お題「ゆっくり見たい映画」

 

こんにちは、星木です。

今回はお題をお借りして記事を書きました。

 

ご紹介したい映画は『ベンジャミンバトン﹣数奇な人生﹣』です。

アカデミー賞ノミネート作品ですので、ご覧になった方も多いかと思います。

しかも主演がブラッド・ピット

この映画自体は2008年に公開されていて、今から14年前になります。

私が中学生か高校生の頃に1回、金曜ロードショーにてこの映画を観ました。

(まだその頃はテレビも観ていたし、

HDレコーダーで録画もしていました…懐かしい)

その時に観た内容も感想も一切忘れてしまいました。

(10年以上という年数が経っていたり、

記憶力が悪いのも原因かもしれません)

なのでNetflixで配信されていたのでもう一度観ました。

 

タイトル通りですが、10年以上経ったからこそ心に沁みました。

主人公のベンジャミンは普通の人とは逆の歳の取り方、

つまり生まれた時は老人のようにシワシワの顔と体で生まれてきて

歳を取るにつれて若返っていく、という奇妙な運命のもとに生まれました。

訳あって老人ホームで働く黒人女性に育てられていくことになります。

その生活の中でも幼馴染の女の子と出会い、

2人は惹かれ合いつつも、別々の人生を歩んでゆく…。

 

大幅にあらすじを省きましたが、

Netflixを契約されていてベンジャミン・バトンをまだ観ていない方は、

ぜひ休日にゆっくりと観ていただきたい映画です。

感動しすぎます。(語彙力皆無)

 

 

※ここから映画のネタバレ含みます

 

 

 

 

 

 

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(イラストはネタバレになってしまうのかな?)

 

所々泣いてしまうシーンはありましたが、

特に印象に残ったのはベンジャミンの最期の瞬間です。

なぜなら自分の祖父の死と重ねてしまったからです。

 

主人公ベンジャミンは10歳ぐらいの姿の時(私の推定で70歳前後)

認知症になって今までの人生で関わった人の顔も記憶も忘れてしまい、

最期は赤ん坊の姿で幼馴染であり、

最愛の人デイジーの腕の中で息を引き取ります。

(もちろんデイジーの顔も記憶も忘れている)

 

その時にデイジー

『ベンジャミンは最期、私を思い出したかのような顔をして目を閉じた』

と語っていました。

 

私の祖父も認知症を発症してみるみるうちに衰弱して

2018年の12月に亡くなりました。

その時私は一人暮らしをしていたので

祖父の死に目には会えませんでした。

 

晩年は寝たきりになって喋ることもできなかった祖父ですが、

認知症でも歩けていた頃は

実家に帰省して二階の自室にいた私の所へわざわざ上がって来て、

話をしてくれていました。

その頃は本当に申し訳ないですが、鬱陶しいと思っていました。

祖父が亡くなってから思い返すと、

認知症を発症していても私のことを覚えていて

心配してくれていたんだと気づきました。

 

幼い頃は祖父がよく私の世話をしてくれていました。

毎日一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝たり…

 

私が大きくなるにつれて祖父と一緒に過ごすことも

話すことも少なくなっていき、

私に対して怒鳴ることはなかったですが

元々の性格は短気で怒ることが多く、

祖母や実の娘である母にはよく怒鳴ってそれが発端となり、

祖母も母も気が強いので言い返して

家族同士での口喧嘩が絶えませんでした。

そんな祖父が苦手になって避けるようになっていきました。

 

それでもいざ祖父がいなくなったらとても悲しく、

土嚢を外された川のように、氾濫したかのように涙が溢れてきました。

訃報の知らせを受けた時に会社で泣き、葬式でボロ泣きし、

葬式終わった後に日帰りで戻った

アパートの玄関先でしゃがみこんでまたボロ泣きし、

翌日の会社の通勤途中(チャリ通)も泣きながら行った記憶があります。

(実はこの記事書きながらまた泣いています)

 

失った後に気づく、とは正にこのことだと痛感しました。

苦手だと避けていた祖父、でも大好きだったんだな、と。

祖父と幼い頃、一緒に過ごした思い出が蘇ってきました。

 

祖父もベンジャミンのように、

最期は家族みんなのことも、私のことも思い出してくれたんだろうか、と

この映画を観て思いました。

 

 

暗い話になってしまいましたが、オチもシメもありません。

長い文章を書こうとしたら文章力ないしまとまらないしで、

悩みすぎてシワなし脳みそが疲れてきます…

それに比べて文字量多くてもいつも上手くまとめていて、

且つ読んでいる方にわかりやすく伝わる文章を書くブロガーの皆さまには

尊敬の念しかないです…